保護者のためのフィルタリング研究会とは

 我が国では、2009年4月施行の「青少年インターネット環境整備法」で、青少年が利用する携帯電話向けにフィルタリングサービスの提供が義務化されました。さらに2009年から2010年にかけて、一部自治体では、フィルタリングサービス解除の困難化の仕組みを青少年健全育成条例の改正に盛り込む動きが拡がるなど、「フィルタリング」を抜きには、青少年ネット問題を語れない状況が続いています。
 また、フィルタリングは本来、提供者の努力に加え、利用者の積極的な使いこなしが求められるものです。しかしその前提となる、一般の保護者のフィルタリング利用についての理解は、まだまだ低調と言わざるを得ません。
 「保護者のためのフィルタリング研究会」は、こうした情勢を受け、フィルタリングサービス全般がより利用者(保護者)本位で提供されるために解決すべき課題等を明らかにするために設立されました。

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2011年1月21日 (金)

活動結果報告の記者説明会

 研究会の活動報告書公開にあたり、1月21日金曜日13時~14時に、報道関係者向けの説明会を実施しました。

20110121


 説明会には委員を代表して坂元座長代理が出席。事務局二社の担当者とともに、研究会の発足経緯から、活動領域、報告書の主なポイントのご紹介を行いました。

 その後の質疑応答では、記者から「保護者向けの情報提供の具体的な進め方」や「提供事業者向けの提言の実効性」についての質問を多くいただきました。
 研究会として、直接保護者向けの教材作成などを行う予定は現時点ではありませんが、行政機関向けの情報提供を通じて、保護者向けフィルタリング普及啓発の際の参考資料としていただくことなどを期待しています。(一部の自治体向けには報告書の郵送も検討中です)。
 また、フィルタリング提供事業者向けには、様々な機会を通じて、報告書の提言の意図をご案内するとともに、研究会としての働きかけを行い、研究結果を各社の自主的なサービス改善の取組みに役立てていただきたいと考えています。

 引き続きのご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

活動報告書を公開

 専門家会議「保護者のためのフィルタリング研究会」(座長:NPO法人青少年メディア研究協会 理事長 下田 博次、以下「保護者フィルタリング研」)は、青少年の適切なインターネット利用に欠かせないフィルタリングについて、提供・利用の両面からの改善が必要と考え、課題整理のための調査・研究活動を2010年4月から続けてきました。

 本日、その成果として、フィルタリング提供事業者向けの提言や、保護者向けの利用ガイドライン等をまとめた報告書を、本研究会ウェブサイトにて公開いたします。

 青少年インターネット環境整備法が施行されるなど、青少年のフィルタリング利用が国レベルで推進されています。フィルタリングは、インターネット上のいわゆる違法・有害な情報に青少年を触れさせないために、一定程度有用と評価される技術である一方、様々な限界も存在します。
 フィルタリングへの期待が高まる一方で、その内容については、保護者はもちろん、自治体など利用推進側にも、十分理解されているとはいえません。保護者フィルタリング研はこうした状況を受け、諸課題を整理し、解決策を提案するために2010年4月に設立されました。

 報告書では、提供事業者要因として「精度への不満」「設定が難しい」「告知不足」、保護者要因として「利用リスクの認識不足」「フィルタリングの役割・機能の認識不足」を、それぞれフィルタリング普及・活用を阻害する課題として挙げています。中でも、利用主体となる保護者への期待は大きく、厳しい設定から緩い設定へと、子どもの成長に合わせて適切に調節しつつ、フィルタリングを活用することが求められます。

 一方で、フィルタリング提供事業者をはじめ、サイト運営事業者、第三者機関、販売現場、PTA等、関係者による自律的な努力と密接な連携、保護者の支援は必要不可欠であり、きわめて重要です。
 なかでもフィルタリングソフトメーカーはもちろん、携帯電話事業者、ゲーム機メーカー、スマートフォン端末メーカー等を含む、広義のフィルタリング提供事業者に対しては、「基本性能を高める努力」「青少年の安全を最優先にしたサービス設計や運用」「保護者の理解度や予備知識に応じたサービス設計」「製品・サービスの透明性確保への積極的な努力」という、具体的な四つの行動指針を提言しています。

 保護者フィルタリング研では、活動の成果を報告書の形で広く公開することで、今後、行政機関等の展開する保護者向けフィルタリング利用の普及啓発活動の参考となることや、フィルタリング提供事業者、その他関係者の活動改善の取組みに役立つことを期待しています。

 報告書の全文(PDF形式、ファイルサイズ約1.1MB)は、こちらからダウンロード が可能です。

2011年1月11日 (火)

第七回研究会議事要旨

  1. 日時 2010年11月18日(木) 15:00~17:00
  2. 会場 ヤフー株式会社 本社11F会議室
  3. 出席者(敬称略)
    • 委員
      坂元座長代理、阿部委員、飯塚委員、井島委員、伊藤委員、新谷委員、滝委員
  4. 議事
    (1)開会
    (2)報告書素案の検討
    (3)閉会
  5. 議事要旨
    (1)開会
    坂元座長代理より開会の挨拶が行われた。

    (2)報告書素案の検討
    第一回から第六回までの議論を踏まえた報告書素案について、各章ごとに事務局からの内容説明の後、それぞれ委員による議論・内容検討を行った。

    (3)閉会
    座長代理から閉会の挨拶が行われた。
    以降の報告書のとりまとめ方法については、座長および座長代理にて、本日の議論を踏まえる形で最終案の検討・調整を行った上で、各委員へは事務局による持ち回り説明またはメール交換等による修文を行い、確定させていくこととなった。

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2011年1月 7日 (金)

第七回研究会開催

2010年11月18日木曜日、15時~17時まで、第七回の研究会を開催いたしました。

20101118


2010年4月に始まった本研究会も、いよいよ大詰めを迎えました。

今回は、ゲストによる発表も無く、研究会活動報告書の素案をたたき台として、委員各位による議論と検討のみをほぼ二時間にわたって集中的に行いました。

当日多数出たご指摘を元に、座長・座長代理により報告書最終案の検討・調整を別途行うこととし、委員全員が集合する形での研究会は、今回が最終回ということになりました。

毎回傍聴ご参加いただいた関係省庁・地方自治体や業界団体などの皆様、長期間お付き合いいただきありがとうございました。

なお、最終版の報告書は後日、説明会の場を設ける他、本サイトでの全文の公開(PDFダウンロード)も行うこととしています。

※第七回研究会の議事要旨については、後日、本サイト上での公開を予定しています。当日の配付資料は、未定稿の報告書素案のみだったため、本サイト上での公開は予定しておりません。

※事務局不手際にて、開催報告が遅くなりましたことをお詫びいたします。

2011年1月 5日 (水)

第六回研究会資料

※本サイトでの資料提供は原則としてPDF形式です。閲覧等には別途Adobe Reader等が必要です。

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第六回研究会議事要旨

  1. 日時 2010年10月25日(月) 10:00~12:00
  2. 会場 ヤフー株式会社 本社11F会議室
  3. 出席者(敬称略)
    • 委員
      下田座長、坂元座長代理、阿部委員、飯塚委員、井島委員、伊藤委員、新谷委員、滝委員
    • 発表者
      警察庁 生活安全局 情報技術犯罪対策課 課長補佐 林 二郎
      群馬大学 社会情報学部 准教授 伊藤 賢一
      三重県教育委員会事務局 生徒指導・健康教育室 生徒指導グループ 充指導主事 谷岡 伸悟
      愛知工業大学 情報科学部情報科学科 教授 阿部 圭一
  4. 議事
    (1)開会
    (2)平成22年上半期の出会い系サイトに関係した事件等の検挙状況について
    (3)海外調査結果 韓国における青少年保護対策について
    (4)地方自治体におけるフィルタリング普及促進施策に関する整理
    (5)三重県教育委員会における青少年ネット問題への取組み
    (6)保護者の為のフィルタリングモデル案策定方針 阿部案
    (7)質疑応答・検討
    (8)閉会
  5. 議事要旨
    (1)開会
    坂元座長代理より開会の挨拶が行われた。
    下田座長より、復帰の挨拶が行われた。

    (2)平成22年上半期の出会い系サイトに関係した事件等の検挙状況について
     警察庁 林課長補佐より発表がされた。

    (3)海外調査結果 韓国における青少年保護対策について
    伊藤委員より発表がされた。
  6. (4)地方自治体におけるフィルタリング普及促進施策に関する整理
    事務局より発表がされた。

    (5)三重県教育委員会における青少年ネット問題への取組み
    三重県教育委員会事務局 谷岡充指導主事より発表がされた。

    (6)保護者の為のフィルタリングモデル案策定方針 阿部案
    阿部委員より発表がされた。

    (7)質疑応答・検討
    発表に対する主な質疑応答やコメントは次の通り。

    • 阿部委員のモデル案は、基本的には保護者のペアレンタルコントロール一環としてのフィルタリングの責任を(保護者に)持って頂くためには、保護者にはレベル設定の判断が難しいため、標準モデル案を作成し、保護者を導いてゆくとの主旨だと考える。
    • ただし、この案の中でカスタマイズ機能の実施については難しいと感じている。これは、以前に携帯電話の販売員がカスタマイズをどの程度理解しているかをヒアリング調査した際、携帯電話の販売員が的確な回答を直ちに実施出来ない状況を確認したため。
    • また、カスタマイズの際に、保護者が子どもの要求に振り回されてしまうリスクの存在が問題。これは、保護者が、ペアレンタルコントロールの意味を理解していないことに起因するが、このリスクに対応するための、保護者の理論武装について考える必要がある。このために、単に年齢でレベルを設定するのではなく、子どもの発達段階(能力)が基準であった方が望ましいと思うので、阿部委員の原案と組み合わせて考えてみたい。いかがか。
      (回答:懸念の通り、今回の提案は、標準設定で満足しそれ以上の勉強をしない可能性があり、保護者にペアレンタルコントロールを考えて頂くことに関してはマイナスに働く可能性がある。しかし、例えば、中レベルに設定した子どもが満足せずに低レベルへの変更要求された際、勉強するきっかけになるとも楽観的に考えている。)
    • 保護者の勉強のきっかけにするためには、保護者がフィルタリングに対してイニシアチブを持って行動することになるといった提案となる必要がある。よって、今回の提案は、保護者がフィルタリングを考える学習動機なることに比重を置いた提案だと考えてよろしいか。
      (回答:その方向を目指すべきだと考える。この際は、韓国のレイティングも参考になると考える。私の提案は、枠組みのみであり、具体的な設定内容については、国レベルと業者の間での検討も必要だと考えている。)
    • 子どもは、フィルタリングやブロッキングを窮屈なモノとして捉えているように考える。これは、保護者はインターネットを子どもに利用させるためにフィルタリングを考えているといったメッセージが子どもに届いていないためだと考える。
    • 青少年インターネット環境整備法により、フィルタリングを実施していなかった子どもたちも、いったんフィルタリングを実施するというスタート地点に戻された。その時、早急に情報モラルに関する教育の実施が必要であったにも関わらず、遅々として進まなかったことに問題であると考える。また、非常に苦労されている教育現場を考えると、学校教育にそれを全て任せるのは困難なため、三重県のネット対策チームのような専門的な人員が、全県で必要であると考える。
    • 韓国のレイティングの話は、(レイティングが)自己申告であるとはいえ、ネットユーザ全てにインターネットは自由であるものの、成長段階に併せた閲覧の棲み分けをすることは、非常に良いことだと考える。また、出会い系サイトは規制法により規制が厳しくなった一方、子どもたちにはとってフィルタリングは窮屈なものであるため、抜け道を探すようになったと思う。このような、例外をつぶす作業も必要になると考える。
    • 警察庁の報告を聞き、改めてひどい状況にあることを感じた。基本的には保護者のためのフィルタリングを考えることだとは思うが、学校にネットパトロールをさせることよりも、学校に保護者や子どもに啓発を実施させることの方が、はるかに簡単だと考えている。これは、学校教育そのものの役割から考えると、子どもをその気にさせつつ知識を提供することが役割であるから。一方、ネットパトロールは、得意な人にとっては問題ないが、全員にさせることはほとんど不可能。その意味で、三重県の話を伺いながら、もっと学校はいろいろな事ができると感じた。
    • ただし、最大のネックは、学校の先生自身が、今何が起きているかを知らない上に、危機感がないこと。よって、研究会の結果としてフィルタリングが進んで行くのと合わせて、おそらくは学校の中で教えるリスクの範囲や、フィルタリングは子どものために実施していることを教える必要があると考える。危険性を子どもが認識すれば、当然子どもも注意する。危険性を教えずに規制をするから抜け穴を探す。
    • 警察庁の報告のなかで、サイトが何らかの対策を実施すると、実施されていない別サイトへ移行するといった繰り返しが考えられる。よって、EMA(第三者認定機関)の認定サイトであれば、一斉にレイティング(年齢認証)をしないと、全く意味が無いと考える。
    • 韓国の子どもの有害性を判断する第三者機関によるレイティングの話の中で、この第三者機関に対してNPOや市民団体などの様々な団体が意見をするとのご説明があった。アメリカでも同様にそのようなことが行われていると聞いている。日本の場合は同様な事が行われているのか座長にお聞きしたい。
      (回答:知る限り日本には存在しない。一番重要なことは、インターネット時代において子どもを守り育てるべき消費者でもある保護者が、消費者としてインターネット関連商品業者に対して、情報開示要求や善し悪しの基準の開示要求を集約する場(機関)が無い点。日本の場合、世界に比べモバイルインターネットの利用が進んでいるため、ペアレンタルコントロールが実施しにくい国であることを、業界を含め持ち、保護者を助ける状態にする必要がある。指摘のように、(消費者の)声を上げ、集約し、業界・企業・産業界・行政に求めるチャネルができたら良いと考える。)
    • 先ほどの阿部モデル、行政の三重モデル、市民からの声を上げるといった活動が、一体とならなければ、問題は混沌とし、解決しないと考える。

    (8)閉会
    座長代理からの閉会挨拶の後、事務局から今後のスケジュールについて説明が行われた。

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2010年11月 1日 (月)

第五回研究会議事要旨

  1. 日時 2010 年9 月28 日(火) 13:00~15:30
  2. 会場 ヤフー株式会社 本社11F会議室
  3. 出席者(敬称略)
    • 委員
      坂元座長代理、阿部委員、飯塚委員、伊藤委員、新谷委員
    • 発表者
      鳥取県 教育委員会事務局 家庭・地域教育課 福田 範史
      ぐんま子どもセーフネット活動委員会 飯塚 秀伯
      総務省 総合通信基盤局 消費者行政課 中村 朋浩
      株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント 渉外部 福永 憲一
  4. 議事
    (1)開会
    (2)第4回研究会における社団法人電気通信事業者協会様向け残質問への回答
    (3)携帯電話の販売実態調査結果
       ・鳥取県におけるケータイ・インターネットに関する教育啓発の取組み
       ・保護者による販売店実態調査結果
    (4)スマートフォンのフィルタリング提供についての法的整理
    (5)ゲーム機、テレビでのフィルタリング概要
    (6)PlayStation®のネットワーク機能と青少年保護の仕組
    (7)質疑応答・検討
    (8)閉会
  5. 議事要旨
    (1)開会
    坂元座長代理より開会のあいさつが行われた。

    (2)第4回研究会における社団法人電気通信事業者協会様向け残質問への回答
    事務局より、「第4回研究会における社団法人電気通信事業者協会様向け残質問への回答」について報告が行われた。

    (3)携帯電話の販売実態調査結果
    鳥取県 教育委員会事務局 家庭・地域教育課 福田様より、鳥取県におけるケータイ・インターネットに関する教育啓発の取組みについて説明が行われた。
    ぐんま子どもセーフネット活動委員会 飯塚委員より、保護者による販売店実態調査結果についての報告が行われた。

    ・質疑応答
    発表に対する主な質疑応答やコメントは次の通り。

    • 青少年インターネット環境整備法の主旨を解すると、未成年者が利用する携帯電話には予めフィルタリングを設定した携帯電話を用意し、販売する。保護者がいらないと言わない限り、予めフィルタリングを設定した携帯電話を渡すべきと考える。この研究会では、そこまで踏み込んだ事を検討し、提案を行う事を考えた方が良い。
    • いくつかの事例を聞いた中で、親御さんも聞くのが面倒で、契約の際にハンコを押す時にだけ車から出てくるといった事もあるという。ネットの良さは知りつつも、ある程度の強制力を持った対応が必要。
    • 鳥取の調査では危機感のない、リスクマージメントができていない、子どもに押されている親の状況が見えてきた。また、同時に子どもの携帯電話の世界は、保護者と全く違う世界であると感じた。リスクの認識不足は、安心・安全を求める強さが弱いと言う事だと思う。
    • 販売の調査では、形だけの説明で実行性を促すものではない現実があると思う。さらに、知らない親に対して、虚偽の安心を与えないでほしい。販売店がこのような説明をする事により、嘘の安心を与える事は大変問題と感じる。説明する事により、リスクを増大させる事はどうなのか、きちんとした説明を徹底していただきたいと考える。そして、リスクマージメントにかける手間・時間・金が不足していると思う。親の責任もたくさんあるが、 いろいろな形での企業の責任を何とかしていかないといけない。
    • 説明ができる店員もいるが、説明のできないスキルがあまりにも低い販売店員の方が多く、組織的な取組が不足していると感じる。
    • 虚偽の安心感により、保護者が全く知らないところで事件が起こっている点に問題があると思う。
  6. (4)スマートフォンのフィルタリング提供についての法的整理
    総務省 消費者行政課 中村課長補佐より、スマートフォンに関する法的整理と今後の検討課題等について説明が行われた。

    ・質疑応答
    発表に対する主な質疑応答やコメントは次の通り。

    • 法律の見直しに向けて検討を行われていると言う事で、現状でもスマートフォンの様な機器はあると思うが、どのあたりが問題となっているのか。
      (回答:誰がフィルタリングを提供する事になるかといったところだと思う。今後、総務省の検討会(青少年インターネットWGでは、まさにこの点を検討する事になろうかと思う。)
    • フローチャートに公衆無線LANを用いた役務の判断があるが、公衆無線LANと両方を持っている機器の場合はどのようになるのか。
      (回答:携帯電話回線を利用する場合は携帯電話インターネット接続役務となり、WiFiの場合はインターネット接続役務になろうかと思う。)
    • スマートフォンでは、WiFiであれば17条の適用除外とされるとのことだが、危険性やリスクが無いとされて17条適用除外とされたわけでは無いようだ。携帯電話では、全部フィルタリングを原則かけるといった、安全ベースが基本となっているが、スマートフォンは携帯電話と同じような機能、更にはパソコンのような広い機能があるのに、携帯電話のような安全志向にはならないのか。
      (回答:今の質問は、WiFiと3G接続でどんな差異があるのかという点と、なぜ規制に差異があるのかという質問と考える。政府の統一見解ではないが、携帯電話接続の場合はどこからでも接続できる一方、WiFiの場合はWiFi契約をしないと接続ができない等の一定の制約があるため、このような差異が生じている。また、青少年利用が多いかどうかという実態を考えてみても、子どもがWiFi契約をするケースは少ないと思う。しかし、懸念も分かるので、今後も継続的に検討して行きたい。)

    (5)ゲーム機、テレビでのフィルタリング概要
    事務局より、ゲーム機、テレビでのフィルタリングの概要について説明が行われた。

    (6)PlayStation®のネットワーク機能と青少年保護の仕組
    株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメントの福永様より、PlayStation®のネットワーク機能と青少年保護の仕組に関して説明がなされた。

    ・質疑応答
    発表に対する主な質疑応答やコメントは次の通り。

    • この研究会の何回か前に、ゲーム機ではインターネット接続をさせないようにするための方法やフィルタリングの導入についての機能の提供について少しわかりにくい所があるとのコメントがあった。そのあたりはどのようにお考えか。
      (回答:ソニーグループでは、ユーザーインターフェースをできるだけ共通化し、理解しやすくするような取組をしている。)
    • オンラインゲームのチャット機能において、チャットの内容監視やNGワードをモニタするような機能はあるのか。
      (回答: NGワードについては、データベースにより問題となるような表現を予め入力できなくするような機能を設けている。監視については、通報窓口を設けているが、常時監視はしていない。ここで問題になるのはもっぱら初心者いじめなどのハラスメントが中心であり、通報があれば調査するようにしている。また、基本的にはリアルタイム表示のため、同時接続している方しか見る事ができないため、常時監視は難しい面がある。)
    • チャットができるソフトとできないソフトの区別を、保護者ができるようになっているのか。
      (回答:基本的に、チャットについてはサーバアカウントでシステムに入って行く事が前提となっているので、マスターアカウントでチャットを利用できなくする機能を用意している。)
    • PSネットワーク接続の場合は、年齢が自己申告であるの点が一点目の問題だと思う。また、ゲーム機は子どもが勝手に買えるので、保護者は子どもが何を購入したかは分からないと思う。
      (回答:まだ未公表だが、違法コピー問題に関連して行った調査報告があり、ゲーム機の入手経路を調査している。低学年の場合は、保護者や他の大人が買い与えたり、小遣いに保護者が多少補助をして買われる場合が多い。よって、ゲーム機については、入口のところでは保護者が関与している場合が多い。
      事前の質問の中で、ネットワークでの購入の仕方があったが、基本的にはクレジットカードを登録する形にして障壁を作るようにしている。また、店頭でのPlayStationカードによる購入方法がある。いずれも、大人が関与できる場面を設けるようにしている)。
    • 年齢制限はどこまで担保されているのか、またパソコンのオンラインゲームではチャットで知り合いになりオフ会をしたりするのが一般的だが、これは可能か。また、ゲーム機は、小さな子どもも利用させているので、保護者の中では携帯電話より心配されている方が多い。このため、子どもの安全を担保するためにも、ペアレンタルコントロールなどが簡単に利用できるような仕組み、その利用を促進するような仕組みや表示を促進してほしい。
      (回答:家庭用ゲームビジネスの場合は、ゲーム機メーカーはプラットフォームを運用しており、ここでのサービスはソフトメーカーが運用するようになっている。表現については、コンピュータエンターティメントレイティング審査機構(以下CERO)の審査を受けるようになっているが、コミュニケーションについては対象外となっている。このため、コミュニケーションについては、ゲームメーカーと私どもで話し合いながら進めているのが現状。なお、ゲームの世界では、アバターによりコミュニケーションするため、匿名性は担保されるようにはなっているが、オフ会のようなやり取りが絶対できない仕組みにとは言い切れない。そのため、できるだけ通報窓口等を充実させて行く取組を継続して行く。)

    (7)質疑応答・検討
    発表全体に対する主な質疑応答やコメントは次の通り。

    • 携帯電話のフィルタリング利用は、販売の場面が唯一絶対通る道なので、なんとかしたい。しかし、我々が恐れていた通り、説明があまり徹底されていない。一つの理由は、このような現状をけしからんとする声が今まで足りなかったためだと思う。実態が分かってしまった以上、この研究会含め市民の側から声を上げる必要がある。
    • ゲーム機に関しては、プレゼントの形で渡されるケースがあると思う。この場合、ペアレンタルコントロールをかける間が無い。PlayStationネットワークの場合は、クレジットカードなどに対しある程度の制限を設ける事ができるとのことで半分は安心したが、本当にそれで問題ないかの不安が残る。将来的に、どのようにコントロールして行くのかが課題。
    • これまでも、被害調査等の現状よりリスクを想定して検討をされていると思うが、実際は想定よりも低年齢化、想定よりもいろいろな使われ方、想定よりも技術が進歩している。携帯電話に対する経験を活かし、今後の機器に対しては後追いにならないよう、リスクをなるべく少なくするための企業努力、行政努力、市民努力、家庭努力が必要。
    • (フィルタリング利用の徹底を図るためには)、携帯電話を買う時にフィルタリングの利用の可否は比較的簡単な操作で実行できるはずであるから、販売店の側でフィルタリングを施した状態で用意しておき、明示的に外してほしいと言われない限りその状態で販売する。そのような指導を、総務省より行っていただくよう検討を行っていただきたい。
      (他の委員のコメント:現状の仕組みはその様になっている。それを積極的に、買う時に保護者が外していると言う事。それは若干の間違った説明などのいろいろな原因で外されていると思う。)
    • 販売店が、悪意を持って誘導している事は無いと思う。問題は、無知などが原因で購入時の説明が不足し、きちんとした説明を聞いていればフィルタリングを実施したままであったであろう人の中より取りこぼしが生じていること。よって、無知の部分については、携帯電話会社や販売店員の教育を徹底していただかないと、不幸にも齟齬が生じてフィルタリングを外す人を生みやすくなっている。
    • 前回TCA様からご説明があったように、親側にも聞く構えができていない事も問題と考える。ここで拾えるのは少数かもしれないが、そのような保護者に聞く耳を持っていただくためのアプローチ方法などは無いか。
      (回答:関心のある親とない親、資料配布しても読む親と読まない親、会議に来る親と来ない親がおり、あらゆる問題でいつも課題になっている。PTA側としては、一つの学校の中で、PTA活動に熱心な保護者を中心にした活動やインフォーマルサポートとして保護者会のような学校内の組織を利用して活動を推進するようにしている。また、どのような保護者の子どもであっても義務教育なので学校に行かなくてはならないため、セーフティネットとして、学校教育の一環の中で先生から子どもや保護者に対してアプローチしていただくようにお願いしている。
      子どもに関心の低い保護者が関心の高い事は、自分の事やパソコン・携帯などの情報になる。そのような保護者の方は、自分が携帯やネットを利用しているので、子どもに利用させる事に対する抵抗感が低い。自分がやっているから子どもも大丈夫だと思っている。自分がやっているのだから、危険性が分かるとお考えで、子どもと一緒にやる事が少ない。そのよう保護者は、行政の機関誌は読まないが、テレビや携帯等の簡単に触れる事の情報を見ている機会が非常に多い。そのような、今までとは角度を変えた所からの普及・啓発活動を実施するようにして頂ければと思う。)
    • 啓発活動をしている時に良く思う事として“知らないから大丈夫”という事がある。保護者は、ゲームサイトは自分一人だけがやるゲームだけができると思っているようであり、オンラインゲームが人と人とのつながりを持てる事すら良く知らない。また、お金がかかる事も全く知らない。このような事を啓発の場面で説明すると、非常に驚かれる。そのため、保護者に知らせる場面をどれだけ増やせるかができるかが勝負になってくると思う。よって、誰しもが携帯電話を購入するために通る販売店で、しっかりとした説明があって欲しいと思っている。しかし、今回の調査でそれが全くできていない事が分かったので、まずはいろいろな場面で知らない人に知らせることを実施必要があると思っている。
    • 昨年9月にも同様の販売店調査を行い、その際に、改善要望などを販売店に提出させていただいた。今回の調査は、それと比較等ができるのでとても有意義なものだと考える反面、なかなか改善が見られないと感じた。そのため、保護者への広報活動を続ける事や販売店のスキルアップが重要な事だと考えている。また、県内の学校を訪問し、リスク教育向けの授業や、講演活動を行っている。そういった活動では、子どもの教育は出来るが、保護者や先生にはなかなか伝わらない状況があるので、携帯電話事業者には、保護者への啓発活動をもっと行って頂きたいと考える。
      ゲーム機に対しては、この9月と10月に小学生や保護者を対象に聞き取り調査を行っておるので、情報共有して行ければと考えている。
    • 昨年の4月末に子どもに携帯を購入した際や、今回の調査で感じた疑問がある。 “子どもが持つので”と伝えると、販売店の方が必ずパンフレットを持ちだして“高校生ならこのフィルタリングで大丈夫です“、”中学生ならば、このフィルタリングで十分です“というようにブラックリスト方式のフィルタリングを勧める。その子どもに”インターネット歴がどの位あるのか“という事には一切触れなかったという事がとても不思議でならない。先ほど委員より提案がなされたように、フィルタリングを前提として販売をして頂けたら保護者としてはとてもありがたいことだと考える。しかも、それはホワイトリスト方式であって欲しいと切に願っている。もし、それが無理であれば、パンフレットに小学生などの低学年向きはホワイトリスト方式、中学生や高校生向けはブラックリスト方式という形で明確に謳っているから販売員がそのまま勧めるのであり、インターネット歴、誘惑に負けない自制力、いざという時の判断力などを元に分類を行い、説明をするようにして頂きたいと感じる。その様な説明がなされれば、私たちのような母親やインターネットに精通していない保護者にもその危険性が、少しでも分かるようになるのではないかと思う。
    • 販売員の説明が子ども本意となっている点がとても気がかり。たとえば、“お子さんが何をしたいのか聞いてみてください”、“このホワイトリスト方式だとお子さんがしたいモノができない可能性があります”といった説明を何度か受けた。私たち保護者が本当に受けたいサービスなのかと本当に疑問に感じる。携帯電話を持たせる目的は様々あると思うが、子どもが被害者や加害者になることを望んでいる保護者はいないという事を是非再認識し、ショップの方々に正しい知識を持って新しい情報を提供していただける事、また、子どもたちを守るためにどうあったら良いのかと言う事をご考慮頂きたい。
    • 先ほど委員から“後追い”の事について発言があった。携帯電話が子どもたちに普及する過程で、ペアレンタルコントロールやフィルタリングという考え方や機能・サービスが後追いになってきた事があると思う。今後、子どもたちの利用が増えるであろう新しい機器については、これまでの事を教訓として生かしてフィルタリングや広義のペアレンタルコントロール機能の提供において先手を打って対応して行く事が社会的にも求められてくると思う。今回は開催時間を延長し、それぞれの先生方より貴重な発表を頂き、諸課題に対する理解を深める事ができたものと思う。今後とも関係各位の理解、協力を頂きながら進めさせていただきたい。

    (8)閉会
    座長からの閉会挨拶の後、事務局から今後のスケジュールについて説明が行われた。

関連記事:第五回研究会開催

#誤字を訂正しました。(3.出席者一覧中の「発表者」→「委員」へ)2011年1月5日

2010年10月27日 (水)

第六回研究会開催

10月25日月曜日、10時~12時まで、第六回の研究会を開催いたしました。

20101025

これまで研究会では、フィルタリングの利用者の立場として保護者や学校関係者からのヒアリングに始まり、ペアレンタルコントロールサービス提供事業者として携帯電話事業者やゲーム機メーカーからのヒアリングや論点の整理に取り組んできました。

今回は、それらを取り巻く環境づくりを支える立場にある、国や自治体の取組み等を整理すべく、警察庁、伊藤委員、三重県教育委員会からそれぞれご発表をいただく進行となりました。

このうち警察庁様からは、子どもに人気のコミュニケーションサイト利用に伴う犯罪被害実態と、被害者のフィルタリングの利用状況等について、調査統計に基づくご説明がありました。

また伊藤委員からは、青少年のネット問題とフィルタリングを含めた公共セクターの海外取組み事例として、韓国の状況概要の報告を受けました。

さらに三重県教育委員会様からは、条例等でのフィルタリング利用促進に留まらない、県と学校、保護者を連携させるための様々な取組みについての説明をいただきました。

その後の自由討議では、フィルタリング提供の理論モデルの提案など、研究会報告書に盛り込むべき論点の追加がありましたが、時間の関係上、その全体像や各項目の詳細ポイント等については次回の研究会にて整理を行なう予定としています。

※第六回研究会の配付資料および議事要旨については、後日、本サイト上での公開を予定しています。

※次回開催となる第七回のオブザーバ参加をお願いする地方自治体等関係者様には、別途事務局より参加のご案内を差し上げます。

2010年10月13日 (水)

第五回研究会資料

※本サイトでの資料提供は原則としてPDF形式です。閲覧等には別途Adobe Reader等が必要です。

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2010年9月29日 (水)

第五回研究会開催

9月28日火曜日、13時~15時30分まで、第五回の研究会を開催いたしました。

20100928

今回の研究会では、第四回で社団法人電気通信事業者協会様を迎えて検討を行なった「携帯電話におけるフィルタリングサービス」に関する追加の材料として、鳥取県様および飯塚委員より、それぞれ販売現場におけるフィルタリングに関する説明内容についての実態調査結果等をご報告いただきました。

その後総務省様より、スマートフォンのフィルタリング提供に関する法的整理のご説明をいただき、後半ではテレビやゲーム機でのフィルタリングについて、ソニー・コンピュータエンタテインメント様にご発表をいただきました。

現時点で保護者が関わるであろうフィルタリングについては、パソコンから携帯、スマートフォン、テレビ、ゲーム機まで、これでおおよその網羅が出来たということになります。

次回の研究会では、保護者と事業者それぞれの取組みを支援する環境面に焦点を合わせ、主に、国や地方自治体の取組み等について整理を行なう予定としています。

※第五回研究会の配付資料および議事要旨については、後日、本サイト上での公開を予定しています。

※次回開催となる第六回のオブザーバ参加をお願いする地方自治体等関係者様には、別途事務局より参加のご案内を差し上げます。